星辰をめぐる旅


おまえはここに留まるな
語りつくされた場所はもう
おまえにふさわしくない
おまえはここから旅立ち
いくつもの耀きをめぐれ
それらの光を浴びて
輝いてあることの栄光を知れ
かつてそのなかでいくつもの血が流れ
いくつもの睦言がささやかれ
それらはともに夜を脅えさせた
その歴史を知り時を踏破することで
おまえはさらに厳しくおまえとなるのだ
耀きのその光の輻を受けて
おまえのなかの暗い地帯を認識せよ
常ならぬ旅
そのなかでいくつもの伝説が
断続して届く伝言のようにおまえに語りかけ
それらはかつての人々と同じく
おまえを脅えさせるが
旅を終えてはならない
道が途切れれば
おまえは地から足を離すことができなくなる
時は常に夜
その夜の暗さのなかでこそ輝くものを見つめて
さらに暗いものを秘めた者となるのだ
そして空
そこにはいくつもの星が
意味ありげな形に整列して
おまえを見下ろしている


(二〇一六年一月執筆)


戻る   表紙